ちんあなごのプログラミング学習帳

プログラミング勉強したての赤子

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最近流行りのプログラマー大絶賛の自己啓発本を読んで号泣した話

あなごは、自己啓発本を読むのが苦手だ。

というか、好きか嫌いかと言われると…どちらかというと、嫌い寄りかもしれない。

これは自己啓発本をあまり読んでない人間の偏見にまみれた偏見なので共感してもらわなくていいのだが、

「お金儲けのために書いてそうに見える」
「中身を開いたら難しい単語が羅列されてて全く理解できなさそう」
「そもそも自分には成功者(筆者)のような人脈と行動力と資産と運と生命力を持ち合わせていないので実行不可能」
「なんか宗教っぽい」

…などなど、根暗陰キャきわまりない理由があったりする。
今まで出会ってきた数少ない本が、たまたま中身が薄かったり、作者の思想に共感できなかったりするのが大きいのかもしれない。

しかし、最近自称X(旧Twitter)でとある自己啓発本がTLによく流れてくる。

「世界一流エンジニアの思考法」という本である。



アマゾンのレビュー評価は高いが、「世界一流」というキラキラワードがあなごには眩しすぎたため、正直買うか数週間悩んでいた。

しかし、作者自身がADHD診断済みだと公言しており、そこから日々他人についていくために苦労しているという旨の前書きの内容に非常に共感したため、
この際思い切って購入してみるに至った。

読んでみた感想


読み出したら目からハイドロポンプが止まらん。

大袈裟に聞こえるとは思うが、作者の思想や考え方、行動、悩みの内容に共感しすぎて、3分の1くらい読み終わった時には滝のような涙を流していた。

本の構成としては、マイクロソフトで働く筆者が周囲の聡明なエンジニアと一緒に開発していく中でで出てきた悩みや失敗談から始まり、
その経験を通して作者が培ってきた思考法や、エンジニアとして効率の良く働くための行動の仕方についてまでが書かれている。

ここでポイントなのが、作者自身が「周囲のエンジニアはみんな頭の回転が早く、実装スピードが早い。でも自分はそれに比べて不器用で、実装が遅い」ということで悩んでいるということ。

これがもし作者自身が大手会社で働いてる俺TUEEEEEしてる内容の自己啓発本だったら、正直あなごは全く共感できなかったと思う。
さらに。筆者の悩みの中の、「不器用」「口頭だけでのディスカッションが苦手」「見える化が得意」「片付けが苦手」という内容に関してはまるで自分のことのように感じられた。

そしてこの本は、悩みの共有だけでは終わらず、筆者自身の悩みや失敗の解決のために、周囲にゴロゴロしている優秀なエンジニアの行動を観察してみて考えたことや、仕事でのフィードバックややり取りを通して学んだことまでしっかりと書かれている。

そう、読者に新しい価値観を植え付けてくれるタイプの本だった。

一言でまとめると、
元気が出ます。シャブです。



共感した内容


本を読んでいく中で、個人的に感銘を受けた言葉の紹介。

  • 「リスクや失敗」を恐れる体質は、生産性の面で劇的な低下をもたらす
  • 早く失敗することはそれ自体に価値がある 


基本、思いついたら即行動→失敗を人一倍経験してから成長するタイプの要領悪いあなごにとっては、光の言葉だった。


そして、個人的に納得した言葉があった。

  • リーダーがいろいろと言えば言うほどチームは指示待ちになって、自分たちで考えなくなる。
    いつまでたっても誰かの指示がないと動かない集団になってしまうのだ。


要領が悪くお局ににらまれやすいあなごにとって、心当たりしかない言葉だった。


仕事では「これをやれ、あれをやるな」とあれこれ威圧的な指示をされ、
少し行動順を間違えると「今はそれやってる場合じゃないでしょ?早くこっちやってよ」とすぐ上司から詰められる。
店舗ルールや仕事内容にようやく慣れてきた頃、店舗内の仕事の効率が悪いと感じていたあなごは、
他店舗で実施していた方法を店舗に取り入れないかと試しに提案してみると、

でもこの店舗では昔からずっとこういうルールだから

うちのルールが気に食わないなら他所に行ったら?

と全否定で跳ね返されてしまう。

そんな感じで、自分の意見を言うと、有用性も検討せず、何か理由をつけて否定される環境。

そんな閉鎖的な村で数ヶ月過ごしたあなごは、ただの指示待ち人間に成り果ててしまった。


一応補足しておくと、あなごの働いていた会社は年休120日以上残業10時間未満の世間一般的なホワイト薬局である。
もちろん残業時間は1分単位でつく。

別の薬局への転職も考えたが、同業他社の悪い話は友人経由で腐るほど聞いてきたため、別の会社に転職する場合、もっと苦労することは目に見えていた。
そして、薬剤師の仕事内容は調剤報酬改定や医療制度、薬事法の改正で劇的に変化しない限り、ずっと変わらないだろう。
事業本部に行ったらまた仕事内容は変わるのかもしれないが、結局現場で成果が出せない限り、移動することは難しい。


数年働いただけでやりがいも感じられず疲弊しているのに、この先何十年も同じ仕事内容で働くのは無理だな…と思ったあなごは、

薬剤師辞めよう


本気で薬剤師を辞めることを決意した。

そして、思いついた数日後には、既にプログラミングスクールへの支払い手続きを済ませていた。



実際、プログラミングスクールで勉強しながら働いていた時は、
薬剤師だけやっていた時よりもかなり仕事に心の余裕があった。

仕事で何か理不尽なことを言われても、

まあ嫌なら薬剤師辞めればいっか!


とポジティブに(?)考えられるようになり、精神面で強くなった。
そして、仕事で受けたストレスをエンジニアの勉強や趣味のエネルギーに変換することも可能になったため、人生が楽しくなった。



まだ入社日が訪れていないため、あなごのエンジニアという選択自体が正しかったのかわからないが、
少なくとも、転職市場で未経験職種への転職が厳しくなる30になる前に転職することを決意し、早めに行動できたのは、良かったと思う。
そして、この本を読んだことによって、あなごの人生も無駄ではなかったと、肯定されたような気がした。



他にも、アメリカ人と日本人の文化の違いをよくまとめてくれているので、英語を勉強して日本から脱獄海外で生活してみたくなった。
「日本人のサービスに完璧を求める姿勢と失敗を批判する文化が技術者に心をおり、日本の技術の進歩を妨げている」といった内容には、思わずあなごも赤べこのようにヘドバン同意してしまった。

正直、頑張って新サービスをリリースしたなら、それが世に出た事実だけでも褒めて欲しい。バグ修正は後でするから。
なんでみんな新サービスが出てきたら毎回粗探しするんだ。これだからマイナンバーカードの普及やDX化が進まないんだ。


自己啓発本が苦手なあなごだったが、「世界一流」というタイトルだけ見て逃げ出さなくて良かった。
来月から本当にエンジニアとして生きていけるのかな…と悩んでずっと自信を無くしていたので、作者の言葉にかなり元気をもらえた気がする。
アジャイル」「ウォーターフォール」などのIT業界の専門用語がたびたび出てくるが、あなご的にそこまで抵抗を感じなかったのは基礎情報技術者試験の勉強を行なっていたからかもしれない。


非エンジニアにはやや勧めづらいけれども、少なくともあなごの中では「聖書」としてこれからも心にしまいたい本だと思った。
勇気出して読んで良かった。



参考になったこと

これからエンジニアとして働いていくうえで、色々参考になったことは山ほどある。
山ほどあるから全部書きたいけど、全部書くとネタバレになってしまう。
なので一つピックアップしてみる。

  • 「コーネルメソッド」というノートの書き方を利用してその日の作業内容を記録し、その日の終わりに整理する



個人的にこれが印象に残った。「コーネル式ノート術」とも呼ぶ。 コーネルメソッドとは、仕事で学んだことを、「ノート」「キュー」「サマリー」の3つの区分に書いていく方法である。

ノート…学んだことを思い出して書く
キュー…ノートの中身が回答になるような質問を書く(ノートを見直した時にキューの部分だけを見て内容を思い出す)
サマリー…何回か復習したらここにサマリーを書く



といったもの。
他の人から聞かれた時のために事前に問題文を作っておくところや、復習した後にまた簡潔にまとめ直すのが良き。
自分は学んだことのアウトプットが苦手なので、この書き方を参考にして人から聞かれた時に答えられるようにしていきたいと思った。

コーネルメソッドの詳しい書き方については下の書き方が参考になるはず。

studyhacker.net



また、コーネルメソッドを採用したノートも実際に販売されている。描きやすそう。



他にも、エンジニアとは直接は関係ないが、掃除に関しての考え方も。

洗濯だけして放置された洗濯物、脱ぎ散らかした服や下着、こってり汚れた食器や食材が山積みのキッチン……これらは全て「完了していないタスクの塊」だった
人生は何事につけ、一つひとつ完了しないと面倒臭さが倍増することにも気づいた




やめろォーーーー!!!

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